彼の名は、アブドゥッラーの息子、ムハンマドです。彼は最後の使徒であり、アッラー(I)はこう仰っています:。
-ムハンマドは(彼が授かった本当の彼の子でもない)あなた方の内の誰の父親でもない。しかしアッラーの使徒であり、最後の預言者なのだ。,(クルアーン33:40)
アッラーは彼をアラブ人に向けて遣わされた訳ではなく、全人類に向けて遣わされました。アッラー(I)は仰ります:
-そしてわれら(アッラーのこと)はあなたを、福音と警告を告げる者として人類全てに向けて遣わした。しかし多くの人々は知らないのだ。,(クルアーン34:27-28)
アッラーが彼を全被造物に向けて遣わされたのは、ひとえに彼らに対して真実と善の道を示し、過ちと悪に対して警告を下し、そして真の幸福を達成させるためでした。アッラー(I)は仰っています:
-そしてわれら(アッラーのこと)があなたを遣わしたのは、全世界への慈悲ゆえに他ならない。,(クルアーン21:107)
彼は啓示を受ける以前でさえも、人々の間で「信頼高い人」という綽名で呼ばれていました。マッカの人々が旅行でマッカを離れる時には、彼のもとに所持品を託して出かけたものだったのです。彼はまた「誠実な人」とも呼ばれていました。彼は嘘をついたり、インチキをしたり、人を騙したりすることがありませんでした。また彼は、他人に対して常によいことを望むような人物でもありました。
彼が最初に啓示を受けたのは、彼が40歳の時でした。彼は当時の妻、ハディージャ(y)にそのことに関してこう伝えています:
「私は怖いのだ。」ハディージャは言いました:「いいえ、アッラーにかけて。アッラーはあなたのことを辱められたりはしません。あなたは近親の絆を保ち、他人の問題を分かち合い、困窮者には施し、客人にはもてなし、大きな災難の折には人を援助するではないですか。」(アル=ブハーリーの伝承)
彼はその後マッカに13年間留まり、人々をアッラーのみを崇拝することへと招きました。その後彼は、その住民の多くがイスラームを受容したマディーナ(メディナ)へと移住しました。アッラーはそこで彼に、残りの宗教に関する規定を啓示されました。そしてマディーナ移住後8年後にはマッカ解放に成功し、クルアーンが全て下された後、63歳で亡くなりました。こうしてイスラームの法規定は余すことなく啓示されて完全なものとなり、大半のアラブ人はイスラームを受け入れたのです。
ムスリムは、預言者ムハンマド(r)がその内面においても外面においても、人類の中で最も完璧なお方であったと信じています。